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夏木マリのCDを買う

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黒のイメージ、白のイメージ
 一番好きだった女優さんが亡くなってしまった。淡島千景さん。きれいだったなあ。次に好きなのは、ずーと飛んで尾野真千子と栗山千明だ(すごい飛び方だ。しかも何の脈絡もない2人)。こともあろうにこの2人が、NHKの朝の連続ドラマで共演することになった。
 しかし、栗山千明は途中でほとんど出なくなり、尾野真千子も老け役を演じる前に、夏木マリに交代してしまった。Web上では、「突然の交代でNHKにブーイング多数」「ドラマのモデルと夏木は旧知の間柄」とかにぎわっていた。同じ人物を演じるのだから、共通点があるのだろうなと、探してみたけどほとんどなかった。なんたって夏木は黒、尾野は白のイメージだ。同じハスキーボイスだが、夏木は鼻にかからない。NHKに好かれていることくらいしか、2人に共通点はない。

ホントに好きなのは女性ボーカル
 吉本隆明が亡くなる数日前だ。年下の友人が、4月に人事異動だというので、呼び出して一杯やった。レヴィ=ストロースとかカール・ポランニーとか菅直人とかについてしゃべっているうちに酔っ払った。いい歌はないかという話になった。私は、ジャズを歌える演歌歌手はいいぞ、小林幸子とか坂本冬美、石川さゆり、こんなのがいい、最近は坂本冬美かなぁ、とか。
 早稲田卒業のクミコっていうのがいる。彼女もNHK好みだけど、宇崎竜童のギターで「身も心も」を歌ったのが良かった。ただ、アクセントが後に来るのがイヤだなぁ。少し期待して彼女の「十年」というCDを買ってみた。筑紫哲也とか全共闘崩れとかが、後輩の可愛い子が歌っているからみんなで応援しようぜというような感じがまとわりついていて、いやになった。「みんなで」というのが特にいやらしい。歌声喫茶じゃないんだぜ。彼女も苦労してきた部分もあるのだから、もっと吹っ切れたらいいのに。
 シャンソンなら、引退した金子由香利が、アクセントが後ろに来なくて、つまりくさくなくて、やっぱりいい。ベスト盤のCDをよく聞いている。ああ、現役時代に実物を聞いておくべきだった。一番いいのはちあきなおみ、これも聞き逃した。正統派演歌なら島津亜矢だが、これは実物を何回か聞いた。このあたりのことは、話さなかった。

不意をつかれた夏木マリ
 彼、W君が切り返してきた。夏木マリじゃないですか。うっ、その名前は想定外。その後どんな話になったか…忘れた。
 その夜、Amazonに夏木マリの「La Parole」を注文。翌日聴いた。良かった。まさにジャズだった。1カ月ほど前、Amazonから2枚組みジャズCD700円くらいという特価セールの宣伝が来たので、女性ボーカルを中心に20枚ほど買った(半分以上は、安物買いのなんとかだった)。その中ではニーナ・シモンが良かった。夏木マリはニーナ・シモンくらい良かった。
 聴き終わって、すぐに「13CHNSONS」を注文した。翌日聴いた。傑作だった。深夜、大笑いしながらCDを聴いたのは初めてだ。ステップを踏みながら聴いたこともあまり経験がない。
 聴き終わって、彼女のCDをいっぱい注文した。
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売れてから変われるひと
 女性歌手の場合は、キャリアの途中で、自己否定というかいろいろ悩んで、試行錯誤した経験のある人が魅力的だ。そういうことでは、ちあきなおみがトップだろう。石川さゆりも悩んだ。坂本冬美も悩んだ(その期間が短すぎた。将来もう一度悩むのではないか)。夏木マリも、再デビューでいったん成功したが、キャリア形成後にもいろいろ挑戦し、ずいぶん変わったようだ。
 彼女は、1971年に本名の中島淳子でデビューしたが、まったく売れず、引退する辺見マリの後継を狙って、名前を変えて再デビューしたのだそうだ。二つ目の名前は「この夏、決まり」の駄洒落。私のパソコンでも、なつきまり、と打ったら「夏決まり」と変換された。
by withbillevans | 2012-03-17 18:02 |
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