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明治18年創業 東金の八鶴亭で、大正ロマンに浸ってみた

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 ミニ台風のような低気圧が関東近海を通過中で、風を伴った雨が断続的に降っている。東金市の老舗料亭「八鶴亭」(はっかくてい)で昼飯を食べた。かつては、この地方の最高級料亭としてにぎわったお店だ。きちんと作られた料理の価格はリーズナブルで、サービスしてくれる人たちもテキパキしていて気持がいい。木造3層のこの見事な建物は、国の有形文化財に登録されている。平日1200円程度のランチで、料亭の格式を気軽に体験することができる。
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 デザートのおいしいコーヒーはお代わり自由だった。食事をする場所は、1階玄関をそのまま進んだ畳の大広間だ。低いテーブルと、白い布カバーがついたこれも低目の椅子が並ぶ(天井が高いので、椅子・テーブルが低く見えたのかもしれない)。大正、昭和初期の雰囲気がいっぱいだ。コーヒーカップ、ケーキ皿のデザインも、大正ロマン、昭和モダンを感じさせる。
 かつては、この部屋で結婚披露宴などの行事が、盛大に行われたことだろう。窓から眺められるのは八鶴湖。湖畔をぐるりと桜が囲んでいる。
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 お客さんは、私以外はすべて女性だった。半分以上の席が埋まっていた。そのうち気づいたのだが、この人たちはバスツアーのお客さんだった。船橋市を発する、江戸時代に造られた御成街道をバスでやってきて、この文化財の建物で食事をし、その後で館内を見学する趣向のようだ。よくあるバスツアーのお客さんと違って、みんなお行儀がいい。歴女などの知的趣味の人たちだからなのだろう。
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 2階の2部屋で、竹久夢二の展覧会をしていた。復刻した本物の版画が、10万円程度で売られていた。小さいのは1万8000円だった。
 古い料亭の部屋での夢二展はいいムードだった。この料亭の一番いい部屋は、2階の角部屋だ。そこの欄干から眺める八鶴湖の風景は大変いい。欄干に腰掛けるのが、夢二の描く女性であったら最高だろう。
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 八鶴湖は、市街地に隣接しているが、ここだけ低い山に囲まれ別天地のようになっている。東金市は、経済的に疲弊しているようで、商店街はシャッターが目立つ。そのような中で、これだけのお店を維持するのは大変だろう。だからこそ、思いついたときは、こういうお店で食事したり、何かの機会を作って利用するのは、われわれ大人の義務ではないかと思ったりする。
 私がお昼を食べた大広間の天井は、屋久杉の1枚板が、張られていた。何百枚かの枚数だ。現在は屋久杉(樹齢千年以上のもの)の伐採は禁止されており、この板1枚は、あの夢二の版画1枚よりずっと高価だと、誰かが話していた。
 来年は、圏央道が開通して、東金も、東京湾横断道路を介して川崎・横浜方面と直結する。田舎の格式を味わいに来てくださいね。
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by withbillevans | 2012-05-04 19:20 | 書く
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