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新潟県村上市 町屋の屏風まつり(2) 「ストリート」 SIGMA19mmF2.8 EX DN

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 街歩きを始める前に寄った観光案内所で、2つの情報を得た。まず、この日は、9月15日から10月15日までの1カ月間、約70の町屋や商店が、伝来の屏風を飾って、一般公開している「屏風まつり」の期間中であること。これはラッキーだった。
 もう1つは、吉永小百合さん関連。村上駅についたときから、あちこちに貼ってあった吉永さんのポスターが気になっていた。市内の古い店の前で撮ったらしいJR東日本のポスターだ。どこで撮ったのか、場所をしっかり聞いて、記憶したのである。
 そして、歩き始めた。
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 まず、古い町屋が残り、屏風を公開している家が多いというメインストリートに出た。そして、最初に目に飛び込んできたのが、この看板だった。この日、私が村上市内で見た看板では、一番大きいものだった。換算38mmのSIGMA19mmF2.8 EX DNレンズでは、カバーできないほど大きい。遠くの方の民家の壁に「神は存在する」という看板が貼り付けてあるが、その200倍くらい大きい。こんなところになくてもいいのでは。
 これが、水原弘、由美かおる、浪速千栄子などの蚊取り線香とか、大村昆、松山容子のドリンク剤の看板なら、雰囲気があるのに、これでは…。
 オスプレイは危険と言えば危険だし、金持ちは税金をいっぱい払うべきだ。そう思っているのはアンタだけではない。アンタがそう思っているから、アンタだけが正しいわけでもない。正しいことを主張するためなら、場所をわきまえず、どういう方法でも許される、というようなことを思わせる看板だった。
 1990年代に、新右翼「一水会」の鈴木邦男氏に、今は右翼は流行らないが、どういう気持で活動を続けているのか、聞いてみた。彼は「ボランティアとしてやっている」と言った。世の中、功利主義や、市場原理主義一辺倒のとき、こういう考えは極めて意味があると、私は大いに共鳴したのである。そうか、続けることに意味があるのか。誰もやらないことを、なら私がやろうと、成果を求めることもなく、ただひたすら、無償の行為としてやり続けるのだ。伝統芸能などもそれに近いのかもしれない。
 今は、尖閣問題などで、右翼的な言動が一定のリアリティーを持ちつつある。90年ごろとは変わってきている。それも怖いことだが…。
 この看板の人たちも、過去数十年間、伝統芸能保存運動のような立ち位置があった。そういう行動を、私は認める。だが、表現方法と自己規定にあたっては、もう少し奥ゆかしさがあっていいのではないだろうか。
 この欄の4番目の写真は、地域の新聞社の建物だ。控えめで、街並みに合わせようという思いが伝わる、落ち着いたたたずまいである。新聞業界人として、こういうマナーを見習うべきであろう。 
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 そんなことを考えながら歩いていくと、通りから奥まった家があり、コンクリートで舗装した庭で作業している男性が見えた。大きな花瓶だか土管に、ススキや瓢箪が飾られていた。
 そばへ行って話しを聞いた。要約すると、通りを歩く人に、いい気持ちになってもらいたいので、廃物を利用して、オブジェや工芸品を作って、飾っているのだという。玄関前や壁に飾っているだけではもの足りず、本来の住宅の前に奥行き半間ほど増築し、そこを陳列スペースにしているそうだ。
 メインは、流木を動物に見立てた作品のようだ。ツルやキツネが飾られていた。川原や海岸に転がっている流木を見た瞬間に、インスピレーションがわくそうだ。その感覚が、自分は普通の人より鋭敏なのだと話していた。
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 気になる建物があると、パチリした。大工町というのは、建築関係の職人が住んでいたのだろう。塀に、鮭をデザインした家があった。板金が仕事の家なのかもしれない。
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 それから、店の土間やショーウィンドーに、気になるものを飾っている店が、たくさんあった。
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 上の写真は、カメラ屋さんのショ-ウィンドーの中。このフジペットは、とても小さい。よく見ると「35」とある。私が小学生のころ、フジペットは子供用として売り出されベストセラーだった。使用フィルムは、ブローニー(6×6)なので、よく写った。これは、35mmフィルム用のタイプかもしれない。
 左奥の一眼レフは、東京光学のトプコンRである。一世を風靡したREスーパーの前のモデル。でかくて堂々としていて、工作精度が素晴らしい。いつか入手しようと思っているカメラである。
 東京光学は旧日本陸軍の、日本光学は旧日本海軍の光学技術を支えた。私が学生のころは、まだトプコンREスーパーが売られていた。当時から、ニコンFは、世界最高の一眼レフカメラとされていたが、レンズ性能を含め、トプコンREスーパーのほうが優れていた、と語る人も少なくない。中古市場で売られているREスーパーは、US NAVYと刻印されているものが結構ある。日本では陸軍、米国では海軍。すごいぞ、トプコン。
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 これも、同じカメラ店のウィンドー。鉄人28号だと思うが、私の記憶とは少し姿が違うので、27号までのどれかかもしれない。あるいは、それらとは無関係の、名もないロボットかもしれない。私は、子供のころから今に至るまでずっと、鉄腕アトムより鉄人28号が好きだった。
 アトムの肌は、ゴムかプラスチックみたいだが、鉄人28号は、分厚い金属。体にリベット(鋲)が打ってあり、不器用で強そうだった。それに、リモコンで動かされるロボットだった。その悲しさが、私をひきつけたのかもしれない。
 鉄人28号は、現在は、神戸市で幸せな余生を送っていると聞く。いつか、「ずっとファンでした」とあいさつし、その雄姿を撮らせてもらいたい。
(続く) 
by withbillevans | 2012-09-30 23:00 |
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