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<   2013年 01月 ( 40 )   > この月の画像一覧

思い出のレンズ=5= KONICA HEXANON AR 40mmF1.8  (その3)ウィンドウを覗く

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 街歩きをしていて、なぜ、ショーウィンドウを撮るのか。やはり、面白いというのが第一の理由だ。人目をひきつけるのがウィンドウ・ディスプレイの目的だから、当然、あるレベル以上のものなら、きれいだったり、おもしろかったりする。
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 私の自分自慢リストの上位に、「銀座4丁目の和光のディスプレイをしていた人と一緒に仕事をしていた」というのがある。日本でナンバーワンのショーウィンドウを担当したというのは、その世界のトップだということ。野球ならジャイアンツの4番打者。その人は東京芸大出身のおっとりとした女性だった。
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 私がショーウィンドウを撮影する場所は、東京の丸の内仲通が多い。朝夕、東京駅から勤務先まで、30分余歩くことにしており、その途中で撮るのである。
 世界のブランド点が軒を並べており、センスがいいのはもちろんだが、お金をかけているのも分かる。売っている商品そのものを飾っている店、直接、商品とは関係ないものを飾っている店、いろいろである。
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 女性用の商品は、色や形がきれいなので、そのまま並べても絵になる。男物は、地味なので、何か小物を添えて、商品を引き立てたりしている。
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 飾られる小物として、古い文房具、タイプライター、あるいは木製のゴルフクラブなどがある。古いカメラなどピッタリだと思うのだが、意外に少ない。あまり見たことがない。
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 蛇腹がついたスプリングカメラや、二眼レフだと絵になると思うのだが。
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by withbillevans | 2013-01-31 18:00 | 写真機

思い出のレンズ=5= KONICA HEXANON AR 40mmF1.8  (その2)どのカットもいい感じ

<思い出のレンズ=5=KONICA HEXANON AR 40mmF1.8(その1)は、1月11日に掲載>
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 KONICA HEXANON AR 40mmF1.8で撮った、過去の写真を眺めていたら、あることに気づいた。歩留まりの良さ、である。
 私の写真整理のやり方は、まず、撮ったものすべてを、外付けHDに入れる。その中の、まあまあかなというカットのみ、〝select〟フォルダを作って、そこに入れるという方法だ。
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 KONICA HEXANON AR 40mmF1.8で撮った写真の〝select〟フォルダの中のカットを見ると、連番になっているものが少なくない。つまり、まあまあかな、という写真が撮れる比率が高いのである。
 私は、休日などで、カメラを持って出かける場合は、300カットくらい撮る。そういう場合、〝select〟フォルダに入る確率は、10%くらいだ。
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 ところが、KONICA HEXANON AR 40mmF1.8の場合は、50%くらいになる。なぜだろうか。1つは、このレンズは、本格的に「撮るぞ!」という気分の時に持ち出すことは少なく、例えば通勤時に、歩きながら撮る、というような使い方をすることが多い。そうなると、シャッターを押す回数も少ないので、分母が小さくなり、比率が高くなる。
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 それから、意外性のある写真が撮れる。ボケの具合がいいので、なんとなくシャッターを切っても、予想していなかった、ある種の幻想のようなものを、表現してしまうのである。本来はselectされないはずのカットが、意外性の効果で残ってしまう。
 ここに掲載したのは、ある夏の朝、出勤途中に日比谷公園で、歩きながら撮ったもの。100mを数分かけて、歩きながら撮影した。歩留まりは70%くらいだった。
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 歩留まりの良さはもちろん、そういう消極的理由だけでなく、このレンズの実力がもたらしめるところが大きい。
by withbillevans | 2013-01-30 18:00 | 写真機

思い出のレンズ=12=MC Rokkor PG 58mmF1.2      (その3)ありがとうミノルタ

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 MINOLTAというカメラメーカーは、姿を消した。21世紀になってからKONICAと合併してしまった。私の好きなカメラメーカー2社が一緒になるのは、なんと表現していいのだろう、複雑な心境だった。
 さらに、KONICA=MINOLTAの写真部門はその後に、SONYに買われてしまった。
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 私が小学生の時、もしかしたら中学生だったかもしれないが、MINOLTAが、新しく出すレンジファインダー型中級機の、名前を公募したことがあった。私は、葉書に「マリオネット」と書いて投稿した。採用にはならなかった。
 社会人になってから、近所にMINOLTAに勤めていた人がいた。カメラをぶら下げて散歩していたら、道でバッタリ会い、彼の家に招き入れられ、紅茶をごちそうになった。持っていたのはNIKON F3だったので、きまりが悪かった。そのころ、この会社は苦戦していた。
 しばらくすると、世界で初めてのAF一眼レフ、α7000を出し、すごい勢いで売れた。私は、α8700を主力に使っていたことがある。彼には、そのときに会えばよかったが…。
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 MINOLTA製で、実際に使って、いいレンズだと思ったのは、二眼レフAutocordシリーズの75mmF3.5 、レンジファインダー型CL用の28mmF2.8が双璧だった。
 この2本のレンズで撮った写真を見ていると、ピントは来ているのに柔らかくて、立体感があって、何よりも清潔感があった。画面の中を、涼しい風が吹いているような感じがした。これほどの清涼感をかもしだすことができるレンズは、そうはないように思う。
 MC Rokkor PG 58mmF1.2も、そういう傾向があった。KONICA HEXANON AR57mmF1.2も、その点では適わない。
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 MC Rokkor PG 58mmF1.2は、私が期待した通りのレンズであった。いや、それ以上だったかも知れない。
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 しかし、今は手元にない。その理由は、下の写真とも関係している。
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 このレンズを購入したのは、2011年3月初旬。数日後に、東日本大震災が起きた。震災後しばらく、このレンズを着けたNEX-5を通勤カバンに入れていた。これは、震災から、確か2日目に会社の仕事机の上を撮った写真である。
 下の写真は、そのころの電車の中。週刊誌の日付を見ると3月17日だが、地震に関する記事は出ていない。
 私は、防湿庫を1つしか持っていない。機材を増やさないためだ。MC Rokkor PG 58mmF1.2は、KONICA HEXANON AR57mmF1.2と同じくらいだと評価した。防湿庫に入りきらないこともあり、手放した。地震で、これからどうなるか分からない、という気分も、理由の1つだった。 
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 そんなこともあり、このレンズは、あまり使えなかった。桜の季節に1回だけ持ち出すことができたくらいだ。
 今、チェックしてみると、「もしかしたら、MC Rokkor PG 58mmF1.2のほうが、KONICA HEXANON AR57mmF1.2よりも、自分の好みに合っているのではないか」という思いに、とらわれることがある。
 MINOLTAには、いつも楽しませてもらった。改めて、お礼を言いたい。
 たくさんの思い出を、ありがとう! MINOLTA。

(追記)
 このレンズがオークションに出品されていて、昨夜、35500円で落札された。きれいな品だった。掲載写真を見ていたら、「あれ、私が所有していたものではないかな」と思った。着いていたフィルターが、私が買って着けたのとおなじだったからだ。いや、他人のそら似かもしれないが…。
 2年近く前に購入し、しばらくして手放したが、今、また気になる存在。悩ましい。

by withbillevans | 2013-01-29 18:00 | 写真機

思い出のレンズ=12=MC Rokkor PG 58mmF1.2 (その2)

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 島田和也という人が書いた『実用中古レンズ100本ガイド』という本がある。発行日が2000年11月となっているので、買ったのは、2001年か2年ごろだろう。内外、新旧の50mm標準レンズが多数紹介されていた。
 この本を読んで、大口径標準レンズに興味を持った。
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 NikkorそしてCOSINAの次に買ったのが、CANONN FD55mmF1.2SSC。次いでKONICA HEXANON AR57mmF1.2だった。その後が、MC Rokkor PG 58mmF1.2であった。CANON FD55mmは、以前、この欄で紹介した。
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 さて、MC Rokkor PG 58mmF1.2である。結果は大変良かった。私のお宝レンズになったKONICA HEXANON AR57mmF1.2とよく似ていた。ボケが大きくきれいなのに、ピントもしっかりと来ている。
 ボケの大きさ、フワフワ感、トロトロ感は、Rokkorのほうが大きいくらいだった。紗がかかった感じも、極めて上品であった。
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 私が、大口径レンズが好きになったのは、このボケのせいである。それまでは、ピントがきっちりしていて、コントラストが高く、解像度のいいのが好きだった。
 しかし、解像度が高いといっても、それはあくまで、1枚の写真を見たときの印象に過ぎない。計測して数値化して比較するようなものではない。あれは、メーカーの技術者の仕事である。
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 1枚の写真の中に、ボケた部分と、ピントが合った部分とが両方ともあって、初めて立体感のある絵になり、焦点の合った部分が際立つのである。
 もっとも、ボケ好きの人は、なんでもボケさせてしまう。そういう人の気持ちも分かるが、私は、そこまでは行かない。
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 プロ野球の投手で、昔速球派として鳴らした人は、年をとってスピードが落ちると、緩急を使って球速を速く見せるが、あれと同じだ。技巧派への変身により、選手生命が延びる。だから、それは衰えではなく、進化でもある。名球会に入るような選手は、皆そうだ。
 そこまで考えてきて、高年齢の人が、大口径レンズ(高価である)を使っている理由が理解できた。それは、お金に余裕があるからではなく、技巧を身に着けたからなのである。
 私も、うまくなった 年をとったものである。
by withbillevans | 2013-01-28 18:00 | 写真機

思い出のレンズ=12=MC Rokkor PG 58mmF1.2 (その1)HEXANON57mmF1.2の好敵手

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 MC Rokkor PG 58mmF1.2は、オークションで入手した。新品のようにきれいな個体を、それほど高くない値段で、落札できた。非常にラッキーであった。
 欲しくなった理由は、私のお宝KONICA HEXANON AR57mmF1.2と、商品企画(性格)が似ているレンズなので、比べたかったのである。
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 KONICA HEXANON AR57mmF1.2を入手する際は、より程度の良い個体を求めて、何回か買い換えたが、こちらは、最上級の程度の個体を、1回で入手できた。
 その後、両レンズの、中古市場での流通量をチェックしているが、ROKKOR57mmのほうが、見かける頻度は少ないようだ。もちろん、両レンズとも流通量は少なく、その中での話である。
 当時の一眼レフカメラ市場のシェアは、MINOLTAのほうが高かったはず。ということは、KONICA使用者のほうが、このような大口径レンズを使いたい人の比率が、高かったということなのだろうか。
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 当時は、一眼レフカメラはボディーと50mm標準レンズがセットで売られており、その標準レンズの明るさは、F1.4が多かった。F1.2、F1.4、F1.8ないし2.0、の3種類を松、竹、梅のようにラインナップしていた。それは、描写特性から来る区分けではなく、商売上の理由のほうが大きかったろう。買う側は、商品の階層として、受け取っていた。その階層区分は、「金持ち」「フツー」「貧乏」の3段階ではなく、「ぜいたく」「ちょっとがんばってみた」「これが普通」というニュアンスだった。 
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 私は、正直に言えば、F1.2のような大口径レンズを買ったことがなかった。使ったこともなかった。実際に使っている人を見るのも稀だった。
 そんな余裕がなかったことが、第一の理由だが、「設計に無理のない小口径レンズのほうが性能がいい」という記事を読み、信じていたこともある。
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 自分で買ったり、使ったりするようになったのは、ピント合わせがAFの時代になり、旧型MFレンズが、中古市場で安く流通するようになってからである。
 大口径標準レンズを初めて買ったのはNikkor55mmF1.2。もちろん中古。写りはF1.4と同じで、なんということはなかった。1990年代の後半だったと記憶している。
 使った印象で、今でも覚えていることは、「小口径より性能が落ちるというようなことはない。ピントもちゃんと来る」というものであった。当たり前のことであった。現実の商品の明るさと性能(解像度など)は本来、直接の関係はない。
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 新品で初めて買ったのは、COSINAの55mmF1.2。21世紀になるころであった。中野のフジヤカメラで12000円くらいで購入した。
 このレンズは、COSINA自社ブランドのほか、海外の複数のブランドで売られていた。XR RIKENONブランドでも売られていた。
 絞り開放で撮ると、不思議な感じで撮れるのに驚いた。私の、大口径趣味の開眼であり出発点であった。
by withbillevans | 2013-01-27 18:00 | 写真機

源氏物語 朋あり遠方より来る

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 昨夜、与謝野晶子訳『源氏物語』を読了した。午前2時ごろだった。文庫本で5巻。夏休みごろから、いろいろな本を読む間に、あるいは電車を待つ10分くらいの間にと、少しずつ読み、ようやく終わった。
 最後は、読んでいて、終わるのが惜しくなった。また、長い間の宿題をようやく片付けたような気もした。原文で読むのは、もう少し先の楽しみとして、次は、谷崎潤一郎の訳を読みたい。谷崎源氏の文庫本の第1巻は入手済み。

 東日本大震災の前の秋だったか、ドナルド・キーンさんの講演を聴いた。彼が米国の田舎町の学生のころ、アーサー・ウェイリーの英文訳『源氏物語』を、古本屋の店先で読んだ。「戦争のことを書かなくて、こんな長編小説を書く日本人とは、どんな人たちなのだろうか?」。こう思って、彼は日本語と日本文化を学び始めたそうだ。
 こういう発想ができる人間を、私は尊敬する。講演を聴いたあと、私は、キーンさんの著作をいくつか読んでみた。そして、今回、彼に後れること数十年、現代語訳であるが源氏を読み通した。
 また、先日、『源氏物語作中人物事典』など、参考書も買ってみた。読み始めたたところ、これも面白そうだ。

誰をどのレンズで撮るか
 私は、与謝野晶子訳『源氏物語』を読んでいる最中、登場人物の誰が好きか考えていた。ナンバーワンは、六条御息所であった。
 また、登場人物の誰を、どのレンズで撮るかも考えていた。
 紫の上は、Carl Zeiss Planar50mmF1.4しかない。明石の君は、LEICA SUMMICRON R 50mmF2.0である。そして、六条御息所は、KONICA HEXANON AR57mmF1.2ということになろう。
 六条御息所に次いで、私が好きなのは、明石の君である。
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 本日午後、拙宅に、大学時代に学生寮でともに生活した3人の友人が来る。2年先輩、1年先輩、同期、の3人である。
by withbillevans | 2013-01-27 16:00 | 読む

NIKKOR-S Auto 50mmF1.4を使ってみた

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 今年の元旦、古いフィルムカメラであるNikomat FTNを落札した。ボディーだけだったので、しばらくして、当時の50mm標準レンズも落札した。
 このレンズは、実際に使うことは考慮していなかった。
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 でも、せっかくだからということで、マウントアダプターを購入し、本日初めて、そのレンズNIKKOR-S Auto 50mmF1.4を使ってみた。
 絞りはすべて、F2.0にして撮影した。
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 その結果だが、印象は予想通り、つまり想定内であった。特別感心したということはない。もちろん、当時の日本製レンズの代表だから、ひどい、というわけはない。
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 使ってみての印象は、次の通り。
①最短撮影距離60cmは、まったく不十分。「1本着けて街歩き」などという使い方は無理。
②ピントリングの回転方向が、私の普段使っているLEICA、CONTAX、YASHICA、CANON、KONICAなど、すべてのレンズと反対なので使いにくい。
③古くなって、やや黄変しているのか、絵が黄色っぽい。
④ピントが合ったところなど、やはり鋭いところもある。
⑤ボケも良い。
というものであった。
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 撮影条件が、寒い冬の1月。風があって植物などが揺れる。曇り空で、あまり写欲が湧かない。など恵まれた日ではなかった。
 今、外を見たら、雪が飛んできた。明日は、群馬、埼玉などから、学生時代の旧友が訪ねてくる予定だ。多分、積もることはないと思うが…。
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 こういう、一眼レフ用のNIKONのレンズを使ったのは何年ぶりになるのだろう。知り合いに、NIKON FAとAi50mmF1.8レンズをいただいたとき以来だから、十数年経つ。あのいただいたレンズは、普及価格だったが、とても立体的な描写をしていて、「さすがNIKON」と思った。
 デジタルになってからは、高級タイプのコンパクト機COOLPIX5400を使用して、大いに満足した。NIKONがこのシリーズを、高級機路線の方向に育てるのをやめてしまったのは惜しまれる。そのまま継続すれば、SONYのRX1のようなカメラに進化したのではないか。
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 私の、旧型MFレンズ遊びにおいて、NIKON旧製品は、今後も登場頻度は少ないだろう。
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 しばらくは、Nikomat FTNに着けて、本箱に座っていてもらおう。
(最後のカットは、CANON NewFD50mmF1.4) 
by withbillevans | 2013-01-26 18:00 | 写真機

思い出のレンズ=11= Pancolar80mmF1.8   (その2)雰囲気の再現と創出ができる

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 このレンズの描写のどこが気に入ったか。それは、絞りを開けても絞っても、すべての絵が、紗がかかったような感じになるところである。もちろん、絞りを開ければ大きなボケが得られ、絞ればきちっとピントが合う。
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 CARL ZEISS JENAの購入レンズ4本、つまり20mm、35mm、50mm、80mmのうちで、このレンズが一番好きだった。
 PENTAX K10Dを購入し、初めて本格的なデジタル一眼レフシステムを組んだ。レンズは2系列そろえた。1つは、PENTAX純正の31mm、43mm、77mmなどLimitedレンズを中心とした系列、もう1つがこのM42 マウントの系列であった。
 そのほか、旧型のMFレンズを何本か持っていた。自分史的に言うと、全所有機器の合計額が一番大きかったのがこの時期だ。
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 しかし、使っていて、どうもしっくりしなかった。純正のAF レンズで撮ったものを含め、ピンボケが結構あり、露出も不安定だった。今考えると、K10Dのピントがずれていたのではないか。露出が不安定なのは、MFレンズを使うときだった。開放近くはいいのだが、絞るとひどい露出不足になる。
 K10Dはすごい評判になり、一時はベストセラーになった。私は、不信感のようなものを感じ、また、重いカメラがいやになったので、もっと前の型の、小型軽量、かつ安価なPENTAX  istDS2に買い換えた。多くの問題は解決した。
 その悩んでいるころ、CARL ZEISS JENAの20mm、35mm、50mm、80mmを売却した。ついでに(!)純正の高価格レンズも同じ運命をたどらせた。そして、関心は、安くてよく写り、操作して楽しい旧型MFレンズに向かったのである。
 そして、どんな旧型レンズでも、アダプターを介することで使用が可能になったMICRO4/3が登場、私が模索し始めた方向は決定的になった。
 今のシステムは、その延長上にある。
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 そういう過去の変遷を思い出しながら、当時撮影したカットを見ていると、いいレンズ、それほどでもなかったレンズが分かってくる。その場合、一般的な評価と異なるかもしれない。私が使った範囲で、私の主観による話であると、参考程度にしていただきたい。
 CARL ZEISS JENA製の20mm、35mm、50mm、80mmの4本では、この80mmF1.8を最も好ましく思った。
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 CARL ZEISS JENAの20mm、35mm、50mm、80mmの4本を、好きな順に並べると、まず80mm、続いて50mmの順になる。35mmと20mmは同率3位。一般的に最も人気があるFlektogon35mmF2.4をそれほど高く評価しないのは、35mmレンズの世界には、50mmと同じく、いいレンズがいっぱいあり、その中でトップクラスかというと、それほどでもないからである。
 たくさんの競争相手がいる中では、際立った個性がないと目立たない。万能の優等生であるFlektogon35mmF2.4は良いレンズであるが、(私によって)選ばれるレンズではなかった。Flektogon35mmF2.4は、息子の嫁にしたいレンズであり、Pancolar80mmF1.8 は、自分の嫁にしたいレンズである。
 下の写真には、私が感じるこのレンズの好ましさが、すべて凝縮されていると、思っている。
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 好ましさを、言葉で表すと次のようなことになるのかも。
①上品である
②間接話法、婉曲表現も巧み
③雰囲気の再現と創出

理想のレンズは存在するか
 Flektogon35mmF2.4の優等生ぶりに、Pancolar80mmF1.8の好ましさが加われば、「理想のレンズ」になるのだろう。しかし、その時は理想の存在に見えても、人間の欲望と要求には限界がないので、さらに次を探すことになりそうだ。だから、それは永遠のテーマであって、決定版はないのではないか。主観の要素も大きいので、とりあえずは、「オレの理想」「オレが惚れた」レンズという程度でいいのではないか。
 私の経験では、PENTAX FA77mmF1.8 Limited 、Panasonic製SUMMILUX 25mmF1.4(4/3用) 、SUMMICRON R 50mmF2.0などが、そういう対象として考えられる。
 私の「私のお宝レンズ」であるKONICA HEXANON AR 57mmF1.2は、私の中ではまた別のジャンルに属すると考えている。こちらは、一般的な評価などには目もくれず、弱点があっても見ないふりをして、好きだから好き、と押し通すようなものである。  
by withbillevans | 2013-01-25 18:00 | 写真機

思い出のレンズ=11= Pancolar80mmF1.8    (その1)反省して、見たら買うことに

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 Pancolar80mmF1.8は、錦糸町の駅ビルにあった中古カメラ店、ヒカリカメラで、初めて実物を見た。東京で大相撲が開かれる1,5,9月は、先輩2人と、必ず両国に出かけることにしている。もう10年続いている。
 ある年、確か5月場所だったと思うが、3時の両国駅待ち合わせまでに時間があるので、ヒカリカメラを覗いたら、このレンズがあった。買おうかと思ったが、時間が迫っているので、あわてて待ち合わせ場所に向かった。
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 相撲が6時に終わった。いつもは、両国駅前の「花の舞」でいっぱいやるのだが、この日はお先に失礼して、ヒカリカメラに飛んでいった。
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 ウインドウを見たら、目当てのレンズはなかった。相撲を見ていた3時間あまりの間に売れてしまったのだ。
 がっかりした。しかし、すぐにオークションに出品されているのを見つけ、強気になって落札した次第。大変状態のいい個体を入手でき、結果オーライだった。
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 店で見つけ、後で買おうとして、ごく短い時間に売れてしまった経験は、昨年夏にもあった。昼飯どきに、銀座の三共カメラに、Canon FD55mm F1.2 ASPHERICALの美品が39800円であった。目を疑った。頭の中に入っている相場よりもかなり安い。それにこのレンズ、きれいなのは、少ないのだが、〝美品〟とあった。
 でも、今買うと荷物になるので、仕事が終わってから、もう一度来ようと思った。そして、夕方行ったら、売れてしまっていた。昼間は、98%くらいまで買う気になっていた。2%の躊躇は、「自分が知らない間に、中古レンズの相場全体が暴落しており、この値段でも、実は安くないのではないか」という声が、聞こえたからである。
 不幸が日常化している人が、珍しく幸せな状態になったとき、これでいいのかしら、何かの間違いか、あるいは夢でも見ているのでは、と不安に駆られ、間違った選択をし、結局はいつものように不幸になってしまった、というワケ。
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 幸せには、抱きつけ! 中古品は、一期一会。見たら買う、それしかない、と改めて知らされた。数ヵ月後、新宿の中古市場で、探していたKONICA ⅡA 超美品とXR RIKENON50mmF2.0新同品を同時に見つけたときは、即購入した。
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 さて、Pancolar80mmF1.8であるが、一般的な意味でもかなりの高性能であったと思うが、個人的には、この描写が、とても気に入った。うっとりとするほど好ましかった。
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by withbillevans | 2013-01-24 18:00 | 写真機

思い出のレンズ=10= Pancolar50mmF1.8   (その3)

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 私が所有している他の標準レンズと比べるとどうだろうか。絞りを開けると、CANON NewFD 50mmF1.4に似ている。
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 絞ると、XR RIKENON 50mmF2.0に似ている。チリチリするような感じはそっくりである。特定の色が鮮明に出るところも似ている。
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 同じCARL ZEISSの Planar 50mmF1.4(富岡光学が製造、YASHICAが販売)と比べると、明るい性格は共通している。Planarのほうがしっとり感があるような気がする。
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 全体の傾向は、LEICA SUMMICRON R 50mmF1.4に似ていなくもない。しかし、SUMMICRNは完全にコントロールされているが、このレンズは時々、羽目を外す。
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 生まれのいいお嬢さんで、お転婆。そういうの嫌いではない。憂いを表現できれば最高なのだが…。もしかしたら、焼けぼっくいに火がついて、再購入するかもしれない。中古相場が、それほど高くないのもうれしい。 念のため、ヤフオクで調べたら、3万円台で出品されていた。「値下げ交渉」がついていたが、ちょっと高いのではないか。それとも、私が入手したころは、CARL ZEISS JENAの他のレンズに比較して、50mmのみが、不当に低く評価されていたのか。当時は1万円台の前半だった。
by withbillevans | 2013-01-23 18:00