ZEISS、 YASHICA、 CANONを使ってみた
ヤシカ・コンタックス用のCarl Zeiss Distagon25mmF2.8は、今回が2本目の購入だった。G1が出たときにすぐ入手したのだが、M4/3だと50mm換算になってしまい、どうも面白くないので手放してしまった。色の濃さと、画面中央のピントの良さは記憶に残っている。
その後、M4/3とNEX-5の併用が続いたが、この焦点距離では、YASHICA ML24mmF2.8とCANON NewFD24mmF2.0が主力になった。CANONは解像度や描写の線の細さが素晴らしかったので私の主力レンズになった。きれいな個体を求めて、何本も売り買いを重ねた。ただ、このレンズのもうひとつの特徴である淡い発色はいかにも日本的な品の良さを示していたけれど、物足りなさを伴い、「あー、Distagonn25mmならどうなんだろうなあ」という思いを拭い去ることはできなかった。
主役を張ったNewFD24mmF2.0
50代になって、私のカメラ趣味が再燃したとき、「匠のデジタル工房・玄人専科」というブログで、勉強させていただいた。そこの「スーパーレンズ無差別級お勧めベスト10」ランキングで、NewFD24mmF2.0は第7位にランクされ、歴代CANONレンズではトップだった。私も同感だった。ただ、個人的には、淡すぎることからくる物足りなさが、徐々に大きくなってきた
YASHICAは、描写がやや硬く、ときどき、ポップな非現実的な色を出すことがあったものの、力強さは魅力的だった。こちらも、きれいなのを求めて何本か売り買いした。そこで分かったのはCANONに比べて、外観が「美品」の割合が高かったことだ。もしかしたら、使いこなす前に、手放したケースが多かったのかもしれない。
CONTAX T2を再現したかった
きっかけは、あの「T2への追憶」だった。25mmはNEXで使うと38mmになると、ふと気づいたのだ。SonnarとDistagonの違いはあっても、Carl Zeissの38mmF2.8であることに変わりはないということにした。
使ってみると、想像通り、写真から物語を聞くことができた。よく、良いレンズは空気を写すと言われる。私は、物語を聞かせてくれるレンズが理想だ。昔、T2で撮ったネガの密着プリントを見ていて、36コマの映画のように感じたことがあった。
T2+Distagon25mmF2.8で、私のT2デジタル化は最初の一歩を踏み出した。T2にはたくさんの良さがある。そのうちのコンパクトさ、『粋』という部分が、NEX-5+Distagonn25mmF2.8では適わなかった。NEX-5は十分にコンパクトなのだが、レンズがでかい。KIPONのアダプターとゴム製のフードを着けると、一眼レフの高倍率ズームレンズくらいの長さになってしまう。
質実剛健なデザインに惹かれる
そこに飛び込んできたのが、SIGMA19mmF2.8のニュース。さっそくM4/3のボディーを再購入。一足先に発売された姉妹レンズである30mmF2.8をいち早く入手して使ってみた。
まず、最近のSIGMA製品では珍しい質実剛健なデザインが好印象だった。どこかRICOHの工事現場用カメラに通ずるものがある。GF1白ボディーとは、ものすごく合う。個人的には、Panasonic純正のどのレンズよりも合うと思った。
ただ、私の本命は、あくまでも19mmのほうなので、今は発売日の3月16日をひたすら待っているところだ。