ブログトップ

読み、書き、写真

yomikakiph.exblog.jp

タグ:Canon NewFD50mmF1.4 ( 33 ) タグの人気記事

アルテック604-8Gとオンケン型ボックスと300Bアンプ

e0259451_21195183.jpg

 JBLのD130を中心にしたスピーカーシステムをあきらめて、それでは何にしたのか。アルテック社のユニット604-8Gのシステムである。
 アルテックは、JBLよりさらに業務用の度合いが強い。同社のスピーカーは、映画館のスクリーンの後ろに置かれていた。無骨な合板の箱に、金属の塊のようなユニットがついている。人目につかないのだから、装飾性は不要。グレーとかのペンキが塗ってあるだけだ。
 そのかわり、大砲の音、せせらぎの音、街の雑踏、人の声、何でも再現する万能性が求められ、朝から夜中まで、大音量で働く。故障など許されない。
 604シリーズは、D130と同じ直径38cm。D130 は,中央部にアルミの薄いお椀のような形の板を張って、高音を出しやすくしただけだが、こちらは、低音用ユニットの中心部をくりぬき、そこに中高音用ユニットが組み込まれている。D130より何倍も手のかかった作りで、価格もずっと高い。604シリーズのスピーカーは、アルテックの他の製品と異なり、スクリーンの裏側ではなく、録音スタジオなどで使われることが多かった。
 ここでも、長時間大音量で働くことが求められる。また、鋭敏かつ繊細な音の再生も必須要件だ。
e0259451_21195853.jpg

 JBLのD130 を断念した私は、その604シリーズに目を付けた。歌、つまり人の声を再生するのが得意なスピーカーだからである。
 問題は604を入れる箱。実は40年間くらい、ずっとあこがれていたものがあった。1970年代の半ばに雑誌に発表されたもので、開発者の会社の名前をとってオンケン型と呼ばれていた。がんばれば自作もできると、製作方法も雑誌に出ていた。
 サブロク合板(たたみ1枚の大きさ)を3枚使って箱1つを作る。左右の箱だと6枚必要だ。私は、近所に住んでいた大工さんに、図面を見せて、切断だけしてもらった。厚さ24mmの合板6枚は、大変な重さ。トラックで運んできてくれた。
 そして、組み立て始めたが、どうもうまくできない。切断の精度が悪すぎたのである。私はあきらめた。その板を処分するのが、また大変だった。
 この箱は、本当にかっこ良かった。今でも合板3枚の板取り寸法を覚えている。そのくらい気に入っていた。
 実際に聴いたこともある。1970年代に習志野市に「じゃずる」というジャズ喫茶があり、あのJBLD130 と高音用の075ユニットを組み合わせて、オンケン型ボックスに入れて鳴らしていた。それほど高価な組み合わせではなかったが、実に良かった。低音が出にくいD130なのに、ズンズン腹に響く低音が出ていた。箱が良かったのである。秋田市内のジャズ喫茶でも、聴いたことがある。
 
 先日、オークションを見ていたら、なんとオンケン型ボックスに入った604-8Gが出品されていたのである。ユニットの程度は悪くないようだった。そして、オークションに勝った。
 配送されてきたボックスは、プロがきちんと作ったものであった。うれしかった。でも、ホコリがすごかった。両脇が開いているので、ホコリが入りやすいのだ。そのうち、しっかり掃除して、塗装もやり直すつもりだ。 
e0259451_2120639.jpg

 音は良かった。イメージ通りであった。購入前のイメージと、実際に購入して出てきた音が、これほど一致したのは初めてである。
 そういうことがあって、私のイメージはさらに広がった。もう妄想の世界である。「300Bアンプを使いたい」。
 伝説の真空管300Bを使ったアンプである。私のアンプも真空管式であったが、善良な市民生活に適合したリーズナブルな性能と価格のアンプであった。
 300Bアンプは、国産のいいものだと20万~30万円。あるいはもっとする。オークションで新品の中国製5万円台というのを見つけた。
e0259451_22544260.jpg

 安い中国製品にはかなりのリスクがあるのは知っていた。それでも、「勉強のため」と思い、購入した。到着した品物には、やはり問題もあった。いま、そのことで販売業者と解決交渉中だが、なんとかうまく着地できそうだ。
 音は、決して悪くない。高価な国産の300Bアンプは使ったことがないので、確かなことは言えないが、国産品とそれほどの差はないのではないか。オーディオの知識があれば、中国製の真空管アンプはいい選択である。ただ、初心者はやめたほうがいいと思う。

 ということで、週末に、300Bアンプ、アルテック604スピーカー、オンケン型ボックスという新しいシステムができた。現時点では、かなり満足している。またまた睡眠不足になりそうだ。

 
 
by withbillevans | 2014-03-10 16:00 |

さよならD130

e0259451_1382356.jpg

 ブログ更新が途切れがちになっている。年度末で仕事が忙しいのか。それも少しあるが、オーディオ趣味の虫がモゾモゾ動き始めたため、カメラなんぞにかかわっていられなくなったのである。
 私のオーディオ趣味は、10年くらいの長期周期で、山が高く、谷が深い。地球の磁気が10年ごとに大転換するみたいに、忘れたころに、ドカンと襲ってくる。今回は2月初めにやってきて、昨日あたりがピークだった。アンプとスピーカーを変えたのである。
 心情的に一番大きな出来事は、上の写真のスピーカーユニットD130を売却したことである。
 
e0259451_138336.jpg

 埼玉県から来てくれた業者さんに引き取られる前に、最後の記念撮影をした。「さよならD130。さよなら私の青春」。 そんな気分である。

D130との50年
 それでは、「私とD130の物語」を少しだけ。初めてD130の音を聞いたのは1960年代後半だった。かれこれ50年前(!)。
 東京に出たらジャズ喫茶に行ってみたいと思っていた。入学した大学のクラスで、最初に親友になった男が、吉祥寺に実家があった。私は彼の家に泊まりこみ、吉祥寺で増え始めたジャズ喫茶に入りびたりになった。
 一番気に入ったのが、funky(ファンキー)という店。3階建ての各階に異なるオーディオ装置があり、客層が違う。倉庫みたいな素っ気ない部屋で、とにかく大音量で鳴らせている1階の店しか行かなかった。
 そこで使われていたのがD130であった。中高音はLE85という強力型のホーンスピーカーであった。やや乾燥した音が、鼓膜だけでなく、皮膚に突き刺ささってくるような音だった。まさにしびれてしまったのである。
 少し後、岩崎千明という人が「ジャズを聞くなら、D130プラスLE85でなくてはいけない」と書いているのを読んだ。私の確信は信仰の域に達したのである。
 時系列的には、岩崎千明さんがこの組み合わせの良さを発見し、ファンキーが見習ったのかもしれない。岩崎千明という人は早逝したが、子供のような純真さを持ち続けた人のようで、ファンが多かったらしい。彼の本を今も持っている。
 社会人になって、何カ月もの給料を貯め、この組み合わせを買った。でも音を出したことがなかった。なぜかと言うと、ボックスが高くて買えない。ボックスを買っても、大きすぎて部屋に置けない。たとえ置けても、大きい音を出せば近所の周辺の住民とトラベルになることが目に見えていたからである。 
e0259451_1384171.jpg

 そして、ついに音を出せる環境になった。子供が巣立ち、部屋が空いたのだ。そこでボックスを買った。もちろん中古。黒いペンキ塗りの素っ気ない造り。あちこち傷がある。普通の家庭で使うものではなく、ロックの演奏会場、ディスコの店などに置かれることが多い。とにかく、でっかい音を遠くに飛ばすような目的で作られたボックスである。

 このボックスには思い出がある。1970年代の末に、千駄ヶ谷駅近くにピーターキャットというしゃれたジャズ喫茶があって、週末によく行った。私は社会人になって成田空港の近くに住んでいた。電車で通ったのである。
 暗い感じのジャズ喫茶が流行らなくなり、明るいインテリアでおしゃべり可能な店が増えてきて、ここはその走りであった。
 若い夫婦が経営者で、客はあまりいなかった。店の真ん中に、このボックスが2つ、ドカーンと置かれていて、接客は奥さんがしていた。ボックスの後ろ側に机があって、だんなさんは書き物をしていることが多かった。
 奥さんがいないときは、だんなさんがコーヒーを入れてくれた。畏れ多いことに、35年前の村上春樹さんであった。

 元に戻る。D130プラスLE85をボックスに取り付けようとしたときに、考えが変わった。「今のキミにこの音は合っているのかね」という声が、空から聞こえてきたのだ。
 「多分、いや、絶対に合っていません」と私は答えた。私はもう66歳。18歳でも25歳でも、30歳でもないのである。
 今でも、でっかい音でジャズを聴くのが好きだ。でも、当時と違って、ちあきなおみさんの歌なんかも好きだ。彼女の「紅い花」とか「酒と泪と男と女」とかも、小さめな音でしっとりと聞きたい。
 こういうことがあって、違うスピーカーを導入することになった。実際はこんな論理的な展開ではなく、いつもと同じ衝動的行動だったのであるが…。

 今は、新しい装置の前で、ジャズを聴きながらこのブログを書いている。夜眠る前には、ちあきなおみさんの歌を数曲聴く。ともにいい音である。

(想定問答集)
Q. D130ってなんですか?
A. 米国のJBL社が製造販売していたスピーカーユニットです。直径が38cmもあります。箱に入れて使用します。ガツンと来るような衝撃音の再生が得意で、熱狂的なファンがいました。
 真ん中に鈍く光るアルミ製の皿のようなものが着いていて、そこから高音が出るようになっていて、これ1本で低音から高音まで出せるというのがセールスポイントでした。しかし、音楽鑑賞に使う場合は、別に高音用のユニットを買い足して組み合わせる必要があります。さらに中音用ユニットを加え、低音(D130)、中音、高音の3つを使うこともあります。これらを左右で揃え、箱まで買うと、自動車より高いくらいになりました。ですから、まずD130を買い、それだけを使用し、何年もかけて高音、中音ユニットを買い足す人もいました。1970年ごろ、D130の価格は大卒初任給と同じくらいでした。

Q. withbillevansさんは、D130を持っていただけで、使用することがなかったようですが、レコードやCDは聴かなかったのですか?
A. その間は、良識的な市民生活を乱さない程度の、小さめの装置で聴いていました。時々、冷蔵庫みたいなのを買い込んだこともありますが、それはごく短期間です。

Q. 吉祥寺のファンキーで、ジャズ喫茶とジャズの洗礼を受けたようですが、それはどんな店でしたか。今はどうなっていますか?
A. 1階は禁欲的・求道的雰囲気でしたね。上述したユニットを壁に直接取り付けたような感じでした。2階、3階は、米国や英国の100万円以上もするような装置を売り物にしていましたので、私は成金趣味みたいな気がして好きになれず、入ったことはありません。ファンキーはその後、紆余曲折があったようですが、数年前に行ったときは雰囲気はまったく変わっていましたが、同じ名前の店はあったような記憶があります。当時の経営者N氏はやり手と評判の人で、似たような店をたくさん作りました。その後、N氏は若くして亡くなったそうで、今は、N氏記念館なるものもあるみたいです。
 1960~70年代のジャズ喫茶に関して、何冊かの本がありますが、ほとんどの本が思い出と感傷(これも大切なことですが)で終わっています。その中ではマイク・モラスキー著『ジャズ喫茶論』(筑摩書房)がおすすめです。「戦後の日本文化を歩く」というサブタイトルが示すように、フィールド調査と社会的分析がなされています。

Q. 千駄ヶ谷のピーターキャットはどうなりましたか。そこに行けば、村上春樹さんにコーヒーを入れてもらえますか?
A. 多分、お店はないのではないでしょうか。コーヒーを入れていただくのも難しいと思います。

Q. オーディオ機器にしろカメラにしろ、機械ですよね。モノですよね。それよりも、音楽とか演奏とか写真という作品とか撮影行為とかのほうが大切なのではありませんか。ピカピカ光る機械モノが好きなんて、子供っぽいですね。こんな本質的な質問には答えにくいでしょうから、簡単なヤツで。オーディオとカメラ、どっちがより好きなんですか?
A. 子供っぽくて、すみません。でも、面白いんです、両方とも。お金も時間も使いました。それで得したこと? もちろんありますが、趣味は損得ではなくて、楽しいからやるんです。
 カメラ趣味のほうがより好きですね。カメラを持って、どこかに行くというのがすごく楽しいですね。
 オーディオは、結局は自分の部屋でひとりです。本質的にクライんです。それから、寝不足になって体に悪い。
 あるオーディオ評論家が、オーディオはレコード再生芸術だと言っていました。商売ですからね。ただ、グレン・グールドが公衆の前での演奏会活動をやめて、スタジオ録音だけにした経緯をみると、ちょっと、「そうかもしれない」と思ったりします。
 最近、カメラ趣味というか写真趣味は、女性がすごく増えています。オーディオは、昔も今も男性ばかりです。そういう意味でも(どんな意味か分からない)、カメラ趣味のほうがいいですね。
 それから、飽きてしまって、オークションなどで機材を売るときは、カメラのほうが簡単です。すぐに売れます。あのでっかいスピーカーボックスなんて、梱包するのが大変です。大型スピーカーを買うのは、結婚するくらいの覚悟が必要です。離婚しないのは、面倒くさいからですものね。
 趣味はカメラがいい。カメラがいいですよ。
by withbillevans | 2014-03-09 16:00 |

第36回世界の中古カメラ市でお買い物

e0259451_17165437.jpg

 第36回世界の中古カメラ市が24日まで、東京の松屋銀座で開かれている。春の到来を告げるイベントだ。初日の19日に行ってきた。
 松屋銀座に入ると、ドキドキする。会場の8階まで、すっ飛んで行きたい気分だ。初日のオープン時間には、脱兎のごとく駆け上がる人もいるそうだ。
 30~40分かけて、まず会場を一回りした。今回は、特にお目当てのようなものはなかった。「何かいいのがあれば…」という気分だった。
 一回りして「買ってもいいかな」と思ったのは、TOPCON RE SUPER 58mmF1.8付き、かなりの美品で38900円。それから、MINOLTA MD ROKKOR50mmF1.4。
 でも、買わなかった。MD ROKKOR50mmF1.4は時期によっていろいろなタイプがあり、どれがいいのか、そのときは確認できなかったので、やめにした。RE SUPERは、一時より安くなったが、来年はもっと安く買えるかも、というさもしい思いにとらわれて、やめにした。

 何も買わないで帰るのは、中古カメラ業界を裏切ることになるので、もう一度会場を回って、探した。最後に、入り口の特設コーナーにあった、ASAHI PENTAX SP+Supper-Takumar50mmF1.4黒ボディーに目が止まった。14700円。特別安いというわけではない。この機種は、極めて多く売れたが、きれいな個体は少ない。きれいなのがあれば買っておこうと思っていたので、購入した。程度は、まずまずの美品。レンズはちょっと黄色くなっていたが、ひどくはなかった。
e0259451_1717678.jpg

 本日、レンズを外して、NEX-5Nで使ってみた。
e0259451_1855876.jpg

 3回にわたって大雪に見舞われた庭も、ようやく、雪が消え、土が見えてきた。記録的積雪により大きな枝が折れ、草花が押しつぶされたが、何とか春は来たようだ。
e0259451_17171545.jpg

 写りは悪くない。いかにもPENTAXらしくまじめに写る。でも、使用頻度はそれほど高くはなさそうだ。写りの問題というよりも、ピントリングの回転方向が、私の主力レンズであるCONTAX、MINOLTA MC、KONICA、CANON NFD、LEICA Rなどと逆だからである。NIKONと同じだ。NIKONもほとんど使わない。
(機材撮影はCanon NewFD50mmF1.4)
by withbillevans | 2014-02-22 18:00 | 写真機

ジョセフ・クーデルカ展

e0259451_23114086.jpg

 本日、東京国立近代美術館で開催中のジョセフ・クーデルカ展に行ってきた。あと5日で終了。行ってよかった。
 チェコの写真家であるクーデルカにとって、1968年は、決定的な年であった。私が大学に入学した年。私にとっても、自分の66年のなかでは最も記憶に残り、いろいろな意味でスタートの年であった。毎日、興奮していた。
 会場に入って最初の印象は「植田正治だ」というもの。そして、土門拳だ、森山大道だ、カルティエ・ブレッソンだ、とも。クーデルカの写真の中にみんな入っていた。ロマの人々を撮った膨大な作品がすごい。

 そして、クーデルカの写真にしかないものも感じることができた。それは漂泊者の哀しさ。孤独。
 図録に、インタビューが載っていた。依頼された仕事は受けなかった。撮りたいものだけ撮ってきた。清貧なんて言葉ではまだ足りないその生き方。純写真作家だ。
  
by withbillevans | 2014-01-08 23:30 |

2014年の初夢は〝α5〟+38~75mmF1.8ズーム

 健康でいられて、カメラを持って、日本各地をブラブラ歩けますように。あまり不摂生はしません、また足腰の筋肉が衰えない程度には鍛えますので、よろしくお願いします。あ、それから真央ちゃんが金メダルをとれますように。
e0259451_1932373.jpg

NEX-5のフルサイズ化
 昨年は1年間、SONYのフルサイズ・ミラーレス一眼を待った。でも、ようやく現れたα7のデザインはひどかった。見た目は、使っているうちに慣れることもあるかもしれないが、持った感触が悪く、手と指が疲れてしまいそうだった。これは困る。ということで購入を見送った。
 今年は、EVFの付いていないのを出してもらいたい。デザイン、大きさとも、初代のNEX-5と同じがいい。型番は「α5」。値段はローパスフィルターレスが実勢価格15万円、普通のが9万円台。
 この程度なら、24回払いで買える。

換算38mmと換算75mm
 フルサイズα5が出たらレンズはどうするか、今のうちから考えておこう。結構、大変なことになりそうだ。
 現在の主力機は、①NEX-5N+旧型MF50mmレンズ、②M4/3機+SIGMA19mm、の2台体制。②は、フィルム時代の愛機CONTAX T2のデジタル版。換算38mmである。①は換算75mm。当初は「本当は50mmそのままで使いたいのだが、APS-Cなので…」仕方なしに使っていたが、この換算75mmの画角がとても使いやすいことに気づいた。
 もし、フルサイズα5にした場合、38mmも75mmも、レンズの選択肢が極めて限られることになる。
 まず38mmであるが、焦点距離38mmのレンズを探すか、代替品として35mmか40mmを使ってみることが考えられる。T2からレンズを取り出し、LEICA Mマウントに改造してもらう方法が、個人的には究極の着地点かもしれない。
e0259451_20101877.jpg

50mm標準レンズについて
 一方75mmは、LEICAやCOSINAの75mmを使えばいいのだが、この方法では、かつて各社が持てる技術の粋を集めて作った〝標準レンズ〟を使うという楽しみは味わえなくなる。
 もちろん、昔のレンズをそのままの画角で使えるというのが、フルサイズ・デジタルカメラの良さの1つだ。50mmレンズを本来の50mmで使うのは、楽しいことだろう。でも、長い間、本来の50mmで写真を撮っていないので、50mmを使いこなせるか、いやそれより、50mmの画角になじめるかという問題もありそうだ。
e0259451_20123194.jpg

フルサイズでなくても
 そんなことを考えていたら、無理してフルサイズを使う必要があるのだろうか、という疑問が出てきた。今のままでいいのではないか。
 技術は進歩する。APS-Cも、M4/3も、もっと画質が向上するだろう。実は、α7が発表された後、FujiのX-E2の購入を検討した。APS-Cで一番写りがいいらしいからである。購入に至らなかったのは、図体が大きすぎるからだ。私は手が大きいほうで、以前は、カメラには、使いやすい大きさというものがあり、小さければいいというわけではないと思っていた。しかし、今は、小さいほうがいいと思っている。
 それもあって、同じころ発表されたPanasonic GMには、かなり惹かれる。M4/3の可能性を広げた感じがする。
 OLYMPUSはようやく、オリジナル4/3をやめてM4/3に絞った。今年はレンズの充実が楽しみだ(買う可能性は小さいが)。SIGMAとTAMRONは早くミラーレスに本格参入してほしい。
e0259451_20112412.jpg

38~75mmズームがほしい
 私は、この元旦で66歳になった。EVFのないNEX-5Nで、旧型MFレンズのピントをかなりのスピードで合わせることができる。でも、あと何年続けられるかは分からない。5年か、3年か。もしかしたら、今年中にもAFでないとピントを合わせられなくなるかもしれない。
 そうなったら、SONY RX1を買う。35mmと38mmの違いがあるが、CONTAX T2に似ていなくもない。75mmはSIGMA DP3になるかもしれないが、ボケが少ないので不満に思うだろう。SIGMAが、フルサイズ・ミラーレス用の38~75mmF1.8というズームレンズを作ってくれないかな。フルサイズNEX-5である〝α5〟にこれを着けるのが、今年の初夢ということにしておこう。

年齢=焦点距離という説
 好きなレンズの焦点距離は、年齢と同じになるそうだ。とすると、私は、今は66mmくらいが妥当で、70mm → 75mmと長くなっていくのはまだ先のはずなのだが、実はだいぶ前から75mmが好きであった。私は、少し急ぎすぎているのかもしれない。
 でも、〝α5〟+38~75mmF1.8ズームが実現すれば、あと10年使える。
by withbillevans | 2014-01-05 20:00 | 写真機

OLYMPUS OM-1を入手

e0259451_1714238.jpg

 本日、OLYMPUS OM-1を購入した。標準レンズ50mmF1.8と合わせて13000円。高田馬場のスズキカメラ商会に、ボディー8000円、レンズ5000円で、別々に並んでいた。
 OLYMPUS OM-1は、いつか買おうと思っていた。OMシリーズなら、第1号機にしてメカニカル機のOM-1が一番である。
 帰宅後、これを被写体にして入手記念撮影をしていたら、貼り革が剥がれかけていたりしているのに気づいた。ただ、機能面では不具合がなさそうなので、これでいい。

 このカメラが出たころ、つまり40年くらい前から、購入しようかどうか、何回も迷った。軽くてよく写るのは分かっていたが、耐久性に不安を感じ、購入に踏み切れななかった。そして何より、フィルムの巻上げの感触が、ゴリゴリしていて気に入らなかった。ゴリゴリ感が、「買わない理由」の第一だった。(巻き上げの感触はNIKONが良かったので、NIKONを使っていた時期が長かった。)
 久しぶりに巻き上げレバーを動かしてみたら、やっぱり、ゴリゴリしていた。素晴らしく工夫された斬新なカメラなのに、巻き上げの感触の悪さだけが、本当に惜しい。もし、巻き上げの感触が良ければ、私は多分、買っていたことだろう。ただし、自動露出のOM-2を選んだと思うが。
e0259451_1715047.jpg

 ボディーは小さく、ダイヤルやレバーなどの操作部分は大きい。
e0259451_1715898.jpg

 機材の撮影は、例によってCanon NewFD50mmF1.4。ROKKORなどで撮ってみたが、どうもしっくり行かなかった。
 Canon NewFD50mmF1.4は、中古レンズファンにはそれほど高い評価を受けていないようだが、「実用」という基準でみると、ピカイチだと思う。
by withbillevans | 2013-10-02 18:00 | 写真機

Canon NewFD50mmF1.4は、遠藤か今野か

e0259451_1028325.jpg

 午前4時に起きて、サッカーを観た。残念ながらメキシコに負け、日本はコンフェデレーションズ杯3戦全敗。もう一度寝直してもよかったのだが、庭に出て、パチリをやった。
 前日、ユリが咲きそうだったので、気になっていた。見ていると、やはり目の前で、花弁を広げて、咲き始めた。
 レンズは、いろんな旧型レンズを使ってみた。くだらんとは分かっていても、やってしまう。この日一番健闘したのは、意外な選手、いやレンズだった。Canon NewFD50mmF1.4である。
 LEICAやCONTAXなどは休養させていたので、国産レンズの中での話であるが。
e0259451_10284142.jpg

 代表チームの中でも、うまいのとそうでないのがいる。吉田にボールがいくと、ハラハラドキドキ。不安になる。闘莉王をなぜ呼ばないんだ! 内田もそうだったが、最近はうまくなった。本田、香川にボールが回ると、どんなことを見せてくれるか、楽しくなる。いい意味で、ドキドキする。走る岡崎の顔を見ると、「ああいう社員が欲しいな」と思う。
 いつも安心して見ていられるのは、遠藤と今野だ。2人とも国内で活躍している。
e0259451_10284955.jpg

 持っているレンズを、サッカーのポジションに当てはめる。私のチームだ。Canon NewFD50mmF1.4はセンターバックかボランチ。ミスなどしない。なんでもできる。今朝も証明した。
e0259451_1028588.jpg

 Canon NewFD50mmF1.4は、いわゆる〝通〟の間では、それほど評価は高くない。私もそう思っていたが、使ってみるとかなりいい。描写はもちろんであるが、使いやすい。ピント合わせがやりやすい。
 中古価格は安い。5000円~6000円で買える。あのころのCanonは、製品も会社も経営者もよかった。
e0259451_1029445.jpg

by withbillevans | 2013-06-23 11:40 | 写真機

城下カレイ

e0259451_11461271.jpg

 友人が、小さな包みを差し出した。以下は、友人の弁である。
 
 先日、テレビの旅番組を見ていたら、国東半島に行きたくなった。石仏を見るためでなく、魚を食うためだ。日が出ると書いて「ひじちょう」という町があって、海に面して古いお城がある。お城の下の海に、国東半島の地下水が湧き出しているところがあるんだ。そこで育った鰈(カレイ)がうまいらしい。〝城下カレイ〟というんだがね。
 先週末、「ひじちょう」とついでに湯布院まで足を延ばし、2泊3日で行ってきた。城下カレイだがね、特別大きいわけではないが、こんなに分厚かった。いやー、うまかったねー。
 お土産屋に寄って、いろいろ買ったら、何かサービスするというので、これにした。もらい物で申し訳ないが、この箸置きをどうぞ。

 私はありがたくいただいた。大分では関サバ、関アジは食べたことがあるが、城下カレイは知らない。関サバ、関アジを口にしたとき、こんなにうまい魚がいるのかと、大感激した。
 この箸置きを見ると、それらの味を思い出したり、想像したりで、食が進みそうだ。
 
 
 
by withbillevans | 2013-06-17 18:00 |

卯の花をMINOLTA MC ROKKOR-PF 50mmF1.7で

e0259451_1951474.jpg

 先日、オークションで、MINOLTA MC ROKKOR-PF 50mmF1.7を落札した。同じレンズ、3本目の入手である。
 時系列で説明。①信頼するブログ主宰者がMINOLTA MC ROKKOR-PF 50mmF1.7は「怖いほど高性能」とつぶやいたのを知る。
 ②さっそくオークションで見つけて、入手。値段は4200円。美品という触れ込みだったが、届いたものはカビ玉だった。出品者に返金を申し出ると、先方も了承。品物は返さなくていい、と言われる。これをAレンズと呼ぶ。
 ③がっかりしたが、すぐに、オークションで別の個体を見つけ、入手。こちらは2000円と半額以下。光学部分(ガラス)はかなりきれいだった。ボディーも年代を考慮すれば、それなりの美品だった。これをBレンズと呼ぶ。
 ④不要になったAレンズを、友人W氏にプレゼントした。
 ⑤さらに数日後、オークションに、かなりきれいに見えるのが出品された。「もしかしたら、もっと程度がいいかも」と思い、落札。こちらも2100円と安かった。届いたものを見ると、確かに外観はこれまでで一番きれいだった。これをCレンズと呼ぶ。
 ⑥これはいいと喜んだ。しかし、念のため光学部分を詳しく調べると、ちょっとホコリが目立ち、線カビのごく小さいのがあるようにも見えた。
 ⑦総合的に比較した結果、Bレンズを残して、CレンズはW氏に差し上げることにした。Aレンズを差し上げたときに、お礼にとお茶をいただいてしまった。こんどは何も要りません。
 さて、そのレンズMINOLTA MC ROKKOR-PF 50mmF1.7の写りだが、かなりいい。「ほかのレンズもいいに違いない」と考え、MINOLTAの当時の他のレンズを2本入手してしまった。その経緯は後ほど。

 数株ある庭のミニウツギが小さい白い花をいっぱい咲かせている。長く伸びて垂れ下がり、地面にくっついていた小枝を切って、小さい器に入れてみた。
e0259451_1952225.jpg

 先日、このレンズを仕事で使った。人物を撮影した。念のため申し上げるが、私はプロカメラマンではない(誤解する人はいないだろうが)。自分の一連の仕事の中で、写真を撮っただけである。
 で、その結果だが、悪くなかった。Canon NewFD50mmF1.4と似ていた。Canon NewFD50mmF1.4のほうが人物に清潔感が出る。多分、発色がわずかに淡いからだろう。その点、発色が鮮やかだと言われるMINOLTA MC ROKKOR-PF 50mmF1.7のほうが、色っぽい感じが出るようだ。また、MINOLTAのほうが柔らかくて、女性を撮るにはいい感じがすると思う。もっとも、男性しか撮らなかったので、本当にそうなのか、自信はない。
 このレンズは、こういう〝静物画〟にもいいと思う。
(絞りはいずれも開放F1.7で)
by withbillevans | 2013-04-22 18:00 |

Canonflex RM入手

e0259451_22585228.jpg

 オークションで落札したCanonflex RMが、本日夜、到着した。レンズもオリジナルのSUPER-CANOMATIC R 50mmF1.8が着いていたが、カビだらけだったので、外して、代わりに、持っていたCANONレンズを着けた。
e0259451_22591323.jpg

 1962年に発売というから、50年前のカメラである。機構的には、セレン露光計を含めて、すべて動くようだ。
e0259451_22592224.jpg

 購入動機は、不純である。2年ほど前、CANON FL 58mmF1.2という大口径レンズを買った。新品みたいなきれいなものだ。参考にしている『実用中古標準レンズ100本ガイド』に、最高クラスの評価がされていた。
 デジカメにFDレンズ用アダプターを介して着けて試写しようとしたが、うまく着けられなかった。FDとFLは違うようだった。また、FD用のリアキャップを着けたら、外れなくなり、CANONサービスセンターに持っていって、外してもらった。そのとき「絞りの様子がおかしいようです」と診断された。修理は、古いものなのでできない、ということだった。
 いつか試してやろうと、防湿庫の奥にしまっていた。そして、ただしまっておくのはもったいないので、当時のカメラボディーを入手し、このレンズを着けて、飾りたくなった。
e0259451_22593781.jpg

 そこで目をつけたのがCanonflex RMだった。持っていたレンズより一時代前のボディーであり、時代が合わないが、CANONの歴代一眼レフカメラでは、最もデザインが好みだから選んだ。
 特に、ペンタプリズムのカバーが低くて、ステルス攻撃機「F-117」を連想させる、ある種〝異形〟なデザインが気に入った。実際にペンタプリズムが小さいわけではない。上部カバーの背が高いので、相対的に低く見えるのだ。カバーが高いのは、露出計を組み込んだためだ。正面から見て、左側に大きな受光窓があり、メーターは右側にある。巻き上げレバーは、カバーの上だと高すぎるので、中段にスリットを入れ、指が掛かる部分だけ頭を出した。
e0259451_011516.jpg

 ところで、今回入手したカメラのレンズSUPER-CANOMATIC R 50mmF1.8にあるSUPER-CANOMATIC というのは、CANONが苦労して考えた露光測定機構。レンズに絞りリングが2つ付いていて、片方で絞りをチャージするのだそうだ。要するに絞り込み測光。使い方をうまく説明できない。理解しても、こんな面倒な操作はしたくない。私なら、投げ出してしまう。

 Canonflex シリーズは、NIKON Fなどに対抗するために投入したCANON初の一眼レフだったが、まったく売れなかった。そうなると、モデルチェンジを頻発する。短い期間に4種類出して、RMは最終型だそうだ。
 時代は、開放測光やTTL方式一眼レフカメラが出始めようとしていたころ。こんな不便なのが売れるはずがない。今では想像できない、「CANON苦戦時代」「CANON一眼レフ暗黒時代」の記念碑的カメラだ。だから買った。
 このカメラを見ていると、技術者の苦労、デザイナーのボヤキ、営業マンの焦り、などを感じることができる。でも、手にとってみると、持ちやすい。デザインも悪くないどころか、時代を先取りしすぎたと言ってもいいくらいだ。数十年後に出たPENTAXとLEICAの、フィルム式一眼レフの最後の最高級機にそっくりである。

 さて、このカビだらけのレンズは、物置にでも置いておこう。それより、新品同様なのに、どうしても使えないFL58mmF1.2レンズ、いつか、試してみたい。

撮影レンズは、それから20年くらい後の、CANONが一眼レフでNIKONに追いついたころのCanon NewFD50mmF1.4)
by withbillevans | 2013-02-04 23:32 | 写真機