福岡市というよりか、博多に行った。天神という繁華街にある大きなホテルでの仕事の合間に、小1時間だけ、周辺を散歩した。
西鉄の天神駅前のビルを見上げると、壁面にカメラがいっぱい、飾られていた。中古カメラ店の看板代わりのディスプレイだった。
店の中に入ると、2階の売り場に行く階段室が、壁側がガラスの吹き抜けの窓になっていて、カメラはそこに並べてあった。
多分、三脚穴を利用して、鉄製の枠に固定したのだろう。すべてのカメラのレンズは外を向いているが、ピンク色のNikon 1 のみ、内側を向いている。旧式のフィルムカメラの中の唯一のデジタルカメラ、銀と黒との中の唯一のピンク。ピンクが似合う松田聖子さん。彼女も福岡出身。
私は、自慢できるような人生を送って来なかったが、30年くらい前、デビューしたての聖子さんとツーショットを撮ってもらったことがあり、これが長らく唯一の自慢だった。大手化粧品会社の製品発表会に行ったら、聖子さんを真ん中に、私が向かって左側、右側に別の男が立ち、パシャッ。翌日、広報担当者が、きれいに焼いたツーショットのプリントを持ってきた。
私は、この若い娘さんを見て、必ずスターになると思った。礼儀正しく、自己主張もしっかりできていた。なにより、あなたの助けが私には必要なんです、というオーラが全身から出ていた。このオーラは、すべての男性が自分だけに発せられていると思ってしまうような超強力光線だった。
でも、聖子さんごめんなさい。私が好きなのは、九州なら熊本出身のひとなんです。例えば島津亜矢さんとか…。
この1週間、仕事で、名古屋、仙台、福岡に行った。どこも結構、活気があった。福岡は、魚がうまいことに、改めて気づいた。
福岡らしいというか、ちょっと気になったものを写してみた。福岡ローカルなのか、全国区なのか、境界線上の微妙な存在。
私は、NHKホールで毎年秋に行われる島津亜矢の歌謡ショーに、何回か行ったことがある。公演後、会場でCDを買って、彼女に握手をしてもらったこともある。顔じゅう汗だらけになって、一生懸命握手している彼女に、思わず「ずっとファンでした。あなたの歌を聴くと元気になります。(私が)死ぬまで、ずっと応援します。がんばってください」と言ってしまった。
私は、九州の人が好きだ。2人の息子のお嫁さんは両方とも、九州人だ。