
ひょんなことから、引き出しに入れっぱなしにしていたKONICA Revio KD-510Zを引っ張り出し、手にとって眺めた。うーん、格好いいカメラだ。でも、10年近く前に入手したものなので、実際に使うことはない。このカメラは、飽きっぽい自分にしては珍しく、4~5年も使った。

私の好きなカメラメーカーであるKONICAが全力投入して作ったと聞いたので、買った。かなり高かった。写りは非常に鮮明だった。今考えると、ちょっと輪郭強調が強すぎた絵であった。
全身金属の剛質感も気に入った。シャッターを切ると、レンズ下の3cmくらいあるラインが左から右にチャッチャッチャッと移動しながら青く点滅するのも良かった。レンズカバーに付いた小さな4つの金属製突起など最高だった。

カメラのキタムラなどが、「どんなカメラでも2000円で下取り」などと宣伝したとき、このカメラを持っていこうと思ったこともあるが、そんなことをしなくて、本当に良かった。私の頭の中では、KONICA Revio KD-510Zはすでに、ビンテージになっている。誰にもやらないよーだ。
歴代のKONICAカメラの中で最も美しいと思っているKONICA Ⅱ型と並べてみた。曲線をデザインに取り入れるのは難しいだろうが、大胆にやっている。

私の先輩にして友人の建築家M氏は、「美」を基準にして生活している。自宅の設計はもちろん、家具、什器すべて、「美」を基準にして選んでいる。カメラもそうだ。
彼は、学生時代に入手したKOWA SIXとNIKON Fの2台を30年くらい使った。KOWA SIXは、本当はHASSELBLADが欲しかったのだが高価過ぎて買えなかったので、シンプルデザインが似ていなくもないので、購入した。NIKON Fは、勤務先の設計事務所が火事になって、所有していたPENTAX SPが焼失し、その代替品としてもらったのである。
M氏はデジタル時代になって困った。買いたい気にさせる美しいカメラがない。必要に迫られて、1台だけ買ったのが2003年発売のCONTAX TVS DIGITALであった。かなり使って、次に買ったのがOLYMPUS PEN E-P1。この10年間で、デジカメはこの2台しか買っていない。M氏の本棚には、このKOWA SIX、NIKON F、CONTAX TVS DIGITAL、PEN E‐P1の4台が大切に保管されている。私も、この4台のデザインはいいと思う。

10年、20年、あるいは50年経って、デジカメは愛玩あるいは蒐集の対象になるだろうか。可能性はかなり低いように思える。
カメラより、デジタル化が10年以上前に始まったオーディオ機器では、古いアナログ機器は蒐集の対象になっても、CDプレーヤーなどは、実用用途での需要はあっても、趣味の対象にはなっていないように見える。

KONICA Revio KD-510Zをカッコ良く撮ってやろうと、何枚か撮ってみた。