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仙台 その1

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 先週、仙台に行った。半年ぶりだ。金曜の夜で仕事は終わった。土曜の昼飯を、仙台に住んでいる旧友と一緒にし、帰ることにした。
 午前10時に、彼はホテルまで来てくれた。ケヤキ並木がある青葉通りに面して、ホテルはあった。その道を仙台城跡を目指して歩いた。仙台には何回も来ているが、お城はこの日が初めて。
 少し歩くと広瀬川に出た。大橋という名前の立派な石橋を渡ると、もう城があった場所である。山全体が城であった。
 城のお堀だったと思われる池があった。日本のフィギュアスケート発祥の地だという。私は、大好きな荒川静香さんがここで練習していたのかと思ったら、胸がキュンとなった。友人は、市民がここでスケートをしたのはずっと昔の話。今は、温暖化でスケートは無理ではないかな、と言った。
 池の縁に、赤い実をいっぱいつけた桑の木があった。われわれ2人は、桑の木に関係深い群馬県の出身なので、うれしくなった。
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 天守閣があった場所を目指して、坂道を登っていった。友人は、仙台に本社のある会社でずっと働き、数年前に定年退職した。今は、月水金の午後、スポーツジムで3時間くらい鍛えている。坂道なぞ、まったく気にしないで上っていった。
 天主台の石垣はすごく立派だった。
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 石垣を回っていくと、大きな鳥居があった。護国神社である。天主台の半分くらいは神社の敷地になっているとか。
 また、大きな慰霊塔があった。頂部に金鵄があったが、東日本大震災で落っこちてしまったという。地面に落ちた金鵄は小屋で覆われ、覗き見できるようになっていた。
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 伊達政宗の騎馬像。これは二代目なのだそうだ。
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 城の下に博物館があり、庭に兜をかぶった伊達政宗の胸から上の銅像があった。胴体も腕もない。これが初代の正宗像だ。戦時中に熔かされ、兵器にされてしまった。ところが、戦後になって仙台の隣の塩釜市で、この胸から上の部分だけが捨ててあったのが見つかったのだとか。ひどい話である。
 今、NHKの大河「八重の桜」で、奥羽越列藩同盟と明治新政府の戦争の話をやっている。仙台城周辺には、東北と中央の関係の歴史を示すものがいろいろと残っている。
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 前日、仙台名物の牛タンを食べたので、昼飯はソバにした。テーブルに着くなり、友人は生ビールを注文。ビールが出てくると、私のカメラを見てうれしそうに笑った。彼とは45年くらいの付き合いである。
 私も、こんな笑顔になっていたはず。
by withbillevans | 2013-06-11 18:00 |
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